2022 Fall / Winter Collection
“GRADATION”

一日の中でグラデーションのように変化する感情
ありのままの自然が変化をみせる瞬間

変化は常に私たちの感情や景色に彩りを与えてくれる
いまこの瞬間にも

変化に気付き
恐れずに受け入れ喜びを見出せたなら
私たちの日常は
どんなに彩り豊かに染まっていくだろう

Look

Behind the scene

“GRADATION”

MURRAL 2022 Fall / Winter Collectionは、移りゆく感情や段階的な変化にフォーカスしました。

ここ数シーズンはデザイナー村松祐輔と関口愛弓は感情や気持ちにフォーカスすることが続いています。

日々の暮らしの中で感情を見つめ直す作業をさらに深く模索する中で、映画『ロスト・エモーション』(原題:Equals)をきっかけに秋冬シーズンは感情の変化そのものに着想を得ました。
今日存在した感情は明日には違う姿形を見せ、常に私たちの心身や目に映る景色に彩りを与えてくれます。
そんな日常の中に確かに存在する自身の移りゆく感情を丁寧に汲み取り、職人と共創するニードルワークやオリジナルプリントのファブリック、独特な色使いやニッティング技術などMURRALらしい表現方法で一着一着に映し出しました。

さらに変わりゆく感情を「段階的な変化」に投影し、あるものが別の姿へ徐々に変化するさまを日常の風景から見つけ出しディテールに重ねました。

ブランドのシグネチャーであるオリジナル刺繍を施したレースシリーズは、富⼭県の⼯場に刺繍を依頼。
デザイナーが⼿描きで仕上げた刺繍デザインを、職人の手によって⼀つ⼀つ丁寧に繊細に織り込まれていく。

秋冬コレクションは、刺繍の柄のモチーフに⼆種類の花を選んだ。
上部部分に施した花は「願い事」を花⾔葉にもつペンタス。裾部分は「⼩さな愛」を花⾔葉にもつセントポーリア。希望が降り注ぎ⼩さな愛に出会う。そんなグラデーションのようなストーリーを刺繍に込めている。

また、秋冬コレクションでは定番の”Framed flower”シリーズに加え、刺繍レースを全⾯に施した”Everlasting”シリーズが初登場。
Everlasting=「不朽・不変」という言葉の通り、いつの時代も存在し続けるアイテムでありたいという想いをこめた。

雪解けのグラデーションから着想を得てデザインされた”Thawing”刺繍シリーズは、今回のコレクションを象徴する。

季節の移ろいと共に降り積もった雪が溶け新しい季節が訪れ始める。 そんな⾃然の営みが⽣み出す変化を、60年前の資料から着想を得た収縮刺繍加⼯という刺繍技術で表現。
⼟台布と収縮布を貼り合わせた上に刺繍を施した後、収縮布に熱を当てて縮める事で表⾯に凹凸のある⽴体感を⽣み出している。

また、”GRADATION”のエッセンスを反映させたニットアイテムが多数登場。

澄んだ⽔⾯に映った⾵景。
"Water mirror / ⽔鏡"シリーズは静と動が混ざり合った、まるでグラデーションのような光景がイメージソースとなった。
ローゲージの5Gで編み⽴てており、モヘヤの起⽑⽷、モヘヤのモール⽷、ウールの紡⽑⽷など、1着に8種類の⽷を使⽤している。

”Sway knit”シリーズは、ミドルゲージの7Gで編み⽴てられた⽴体感のコントラストが美しい。

微かな⾵が吹き⽔⾯が揺れ動く。そんな些細な⼀瞬の景⾊のグラデーションをニットのテクニックを⽤いて表現している。

感情の移り変わりを表現するために、教会の存在も欠かせない。
村松と関口はグラデーションを紐解いていく中で、教会に訪れる。その壮大な佇まいに感情が溢れ出る様を教会に重ね、デザインに落とし込む。

北欧織りの一種である"MONK'S BELT"(修道士のベルト)で仕上げた”Monk’s belt”ニットシリーズは、そんな教会から着想を得て生まれた。

その他、秋冬のエッセンスを加えた定番シリーズもラインナップに並ぶ。